ブログを自分の法人名義にする場合の価格評価の検討

一人事務所を大阪で営む税理士のブログ | ブログを自分の法人名義にする場合の価格評価の検討

ブログの収入を得ている場合に、
ある程度経った後に、法人を設立してそちらに
収入を移したいという場合があります。

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結構かんたんに設定ができてしまいます。

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収入の付け替えはとっても楽です。

でも、収入の付け替えとして
個人の収入を設立した法人に渡すのなら、
個人から無料でブログ(資産)を渡したことになります。

純粋に考えれば、いくらかの金額をつける必要が出ます。

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もくじ

ゼロ円売却で課税される可能性が上がる

一般的なブログの名義変更は
こんな単純な作業となります。

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ただ、これを税務からみた場合には、

  • 個人側は価値があるものを渡している
  • 法人側は価値があるものをもらっている

という状況があります。

 

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価値のあるものを渡しているのに、
対価をもらっていない場合、
「実際の価格に比べて著しく低い価格で売った」に該当して、
時価で売ったとみなして課税されます。

「0円」ということは、個人側でも、法人側でも
著しく低いに該当する可能性がかなり高くなります。

「著しく低い価格」は、一般に時価の半分に満たない場合とされます。

価格がついているなら妥当性の判断という
複雑怪奇な話ができますが、
0円だと半分とか考えなくても、該当しちゃいます。

だから、0円評価をするのは、危険ということですね。

 

直接売買価格の算定

一応直接売買をする方法を考えてみましょう。

ブログの実勢価格として
「営業利益の7-30ヶ月分」と評価
してたり、12ヶ月~18ヶ月としている例もあります。

 

価格がつくという意味では一応の参考になります。

土地家屋調査士に対する土地のように
第三者機関がした評価ではないのですが。

例えば、収入から経費を引いた額が毎月50万円のブログが
あったとすれば、350万円~という金額がつきます。

半額以下が低額譲渡に該当しますから、
175万円は価格としてつけておかないといけません。

ブログって、必要経費が少ないところから始めている方が
多いでしょうから、法人に移転する際に175万円を売るという
認識をするって、「なんか大層だな」と感じるかもしれませんね。

 

細かい情報を出せば、登録なしで査定もしてもらえます。
(査定してもらえたからといって、税務的に正しい金額
というわけではないでしょうが。)

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上記の場合は、230万円くらいの価格になっていますね。
あくまで参考ですが。

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営業権の評価として

このように他の人に売ればある程度の価格がはっきりしますが、
自己所有の場合には、価格がはっきりしませんね。

前衛的な本として、戸村さんが下記の本で
著作物や営業権として評価する方法を提示してくれています。
(とてもおもしろい本なので、気になる方はぜひご購入を。)

 

著作物として評価してみるに(財産基本通達148)、

 

年平均印税収入の額×0.5×評価倍率

となります。

当てはめれば、

(50万円 x 12ヶ月) x 0.5 x 2.999(適当に3年くらいとしてみます) ≒ 900万円

900万円となりました。

 

ややこしいように感じますが、
身近な土地もたくさんの価格があります[ref]1物5価といわれ、「地価公示(公示価格)」、「地価調査(標準価格)」、「相続税路線価」、「固定資産税路線価」、「実勢価格(時価)」があります。[/ref]。

 

租税法の学者先生と話せば、上記の評価が
「ある種妥当かもしれないけれど、所得税・法人税と
相続税は税目が違う」というツッコミを受けそうです。

さりとて、実務的に最適解を見つけるという意味で、
ひとつの検討になるでしょう。

 

まとめとして

長い目で見れば、ブログの売買価格を評価される
ケースが増えてきそうですね。

問題にされる場合も出てくると考えます。

譲渡価格の評価は、運営者の意図をしない場合もありえます。
他の人に渡しても、「3~5年間収益が維持できる」なんて
なかなか言い切れるものでもありません。

適正な納税を意識される方も多いでしょうから、
意図しない税金をかけられないように、
こういった細かな調整もしておきたいところです。

気になった例として、少しまとめてみました。

 

【編集後記】
転生モノの良さは、組み合わせが無限大なところですね。
ファイナルファンタジーと転生の組み合わせも出ています。

小さい頃にFF好きな人が、一度はその世界に行ったことを
想像したことがあるはず。
そういった目線が入ってて、面白かったです。

【運動記録】
ストレッチ○ 筋トレ○

【子育て日記(4歳・0歳)】
家にカナブンが来まして、上の子と
早速、捕まえました。

とった瞬間は、動かなくなって
「うごかないよ~」と。

擬死って行動みたいですね。
しばらく放っておいたら動いたので
楽しそうに観察していました。

もくじ