ノンジャパニーズの方と話をしていると、「日本の税務署は厳しい」という言い方をする方がいます。
しかし、これは国によってかなり違うという印象です。
日本の税務署は、もちろん優しい機関ではありません。税法に基づいて対応を求め続ける機関であるという認識です。
ただ、それが世界最強で厳しいかというと、少し異論があります。
というのも、海外の税務署の話を聞いていると、日本の税務署は比較的優しいと感じることがあるからです。
通知受領に関する厳しさ
ノンジャパニーズの方と、税務署からの通知を受け取ることについて、かなり話をしたことがあります。
その方によると、X国では、通知を見逃していたとしても言い訳はきかず、ペナルティーを課されるとのことでした。だからこそ、日本で税務署からの通知を確実に受け取れるようにしたい、という話でした。
通知をしっかり受け取ろうという姿勢は良いことですので、できる限り通知をきちんと受けられるような体制づくりを手伝いました。
ただ、税務署は通知について比較的丁寧に対応している印象です。
通知については、実務をしている方にとっては「また来たな」という感じかもしれません。
また、税理士がついている会社であれば、ある程度決まった時期に処理が発生し、税理士とのコンタクトもありますので、さらに問題は起こりにくいのではないかと感じます。
そのため、全体的に見れば、この方が話していたX国ほど、日本の税務署は厳しくないのではないかという印象です。
調査関連
税務調査についても、日本では法的な手続きがきちんと必要です。
個別の事案による違いはあるかもしれませんが、手順を追って日本の税務署がきちんと対応していた事案を経験しています。
一方、とあるY国では、少し前の話かもしれませんが、かなり強権的な話も聞きます。
現在の日本と比べれば、課税判断や追徴の処分はY国の方が厳しいのではないかという印象です。
ポジショントークの感じはします。
自分が税務署から指摘を受けたときに、「日本の税務署は厳しい」と言っている場合もあります。
これは、税務署の方の日本語のニュアンスが正しく伝わっていない場合があるのではないかと考えます。
本人の日本語能力の問題と、翻訳者の問題があります。
前者は言わずもがなですが、翻訳者について、税法の知識や手順に明るいわけではないので、表面上だけの翻訳にとどまっているせいかもしれません。
これらから比較すると、日本の税務署だけが特別に厳しいというわけではないのではないかと考えます。
税率について
税務署が厳しいという話から少しずれますが、所得税の累進課税や課税基準について、不満を受けることもあります。
例えば、Z国の方から、日本の税金は高いと言われました。
給与所得者の一定の所得レンジでは、税負担が重く感じられやすく、「日本は厳しい」「これでは生活ができない」と言われたことがあります。
Z国と比べれば、日本の所得税率は高く、それに住民税が加わると確かに高いでしょう。
しかし、他にも同等の水準の国はあります。
また、累進課税の最高税率が一律に適用されるような口ぶりでした。
日本では高所得者の最高税率は確かに高いです。しかし当然ながら、最高税率が所得全体に一律でかかるわけではありません。
これは日本だけでなく、Z国を含む他国も同様です。
結局、自分がどの立ち位置にいるかによって、その主張は自由に変わるということでしょう。
税率の仕組みを理解した上で見ると、単純に「日本は厳しい」という話だけではないと感じます。
【今日の余白】
セミナーへの参加で、いろいろなお話をお伺いでき、刺激になりました。
自分に落とし込んだ課題を見つけられたので、さっそく取り組むつもりです。
