『Accounting Practices Don’t Add Up!』という本、概訳すれば、『会計事務は合点がいかない!』といったところでしょうか。

会計事務は、日本に限らず労働集約型のサービス提供です。
ご本人は会計士ではないのですが、会計事務所向けの利益改善サービスを長年提供しています。

その中で、事務所の利益改善について書いた本です。
少し古いものですが。

本の内容で気になったところをピックアップしてみます。

 

*書籍で出てきた考えの一例

 

 

請求の考え方が間違っている

請求の考え方が間違っている3点を指摘しています。

  1. 予算に合わせて値引きしている
  2. 正しい時間費用を請求していない
  3. クライアントがこれほど高く払ってくれないから、値下げしろと

これは顧客へ請求をバッチリすることに気が引けているということの現れと感じます。
そういう会計事務所ばかりではないでしょうが。

バッチリ請求をすれば、いくらかの顧客は離れていくでしょう。
それが嫌だから、正しく請求できないともいえます。

本書には、単価の低い顧客を取り除く勇気を持つことも述べられていますので、それと合わせればサービスの分だけ請求をしっかりするべきということを言っています。

 

見積もりがはっきりしない

見積もりがはっきりしないことへの批判もしています。

「サービスは目に見えないもの」という考えもあるでしょうが、同じことをスーツをつくりに来た人を例にして批判しています。

Aさん「スーツをつくりたいのですが、いくらかかりますか?」

Bさん「場合によります」

Aさん「場合とは?」

Bさん「使う生地がどういったものかです。」

Aさん「わかりました。じゃあ、生地を決めたとして、スーツはいくらですか?」

Bさん「場合によります」

Aさん「なんの場合ですか?」

Bさん「どれくらいの生地の量を使うかです。

Aさん「わかりました。私の身長は175cmです。では、スーツはいくらですか?」

Bさん「場合によります。」

Aさん「(はぁっ?)、なんの場合ですか?」

Bさん「縫い方、ボタンの量、あて布の量によります。」

Aさん「(はぁっ!)これと、これと、これにします。じゃあ、いくらですか?」

Bさん「それを私がつくる時間によります。」

Aさん「あなたが長く時間をかければ、私はたくさん払うということですか?」

Bさん「そうですよ。」

サービスをモノとして考えると、値付けのおかしさが際立ちますね。

 

パートナーがするべきこと

パートナーがするべきことはこの3点だとしています。

  1. 高単価のサービスに集中すること(顧問、資金繰り、利益改善、仕事の仕組みづくり)
  2. 既存の顧客との関係構築
  3. リーダーシップ

人事パートーナーとか、ITパートナーとか、名前を色々つけて他のことをする場合があるかもしれません。
でも、それらは、管理部門がすることとしてます。

一般の企業であっても、パートナーがするべきこと、むしろパートナーしかできないこととそれ以外が混じっていることはよく見かけますね。

 

ブランディングとポジショニングのチェックリスト

以下が、ブランディングやポジショニングを決めるとしています。

  • 高価格
  • 執筆
  • メディアへの発信
  • メルマガ
  • ウェブサイト、ブログ、ソーシャルメディア
  • 賞の獲得、事例研究
  • 講演会(有料、無料)
  • 既存の顧客数
  • 競合
  • 論争好きかどうか

これからの戦略を選ぶものとして、意識してみると面白いかなと。
少し前の本なので古くなっている部分もありますが。

 

顧客保持率を高めるリスト

一度顧客になれば、長くお付き合いをしたいものです。

そういった保持率を高めるときには、以下の項目が参考になります。

  • 顧客育成プログラム
  • 既存の顧客サービス
  • 顧客がどうしているか尋ねる
  • 仕事場を訪問する
  • ビジネスの場に招待する
  • コミュニティーを作る
  • 顧客の諮問委員会を作る
  • 新しいサービスを提供する
  • ニュースレターを送る
  • どのようなサービスを受けたいか聞く

明示しないと忘れがちです。
考えていきたいものです。

 

個別のプロジェクト価値を高める方法

顧客とのプロジェクトの価値を高める方法としてこれらのリストを提供してくれています。

  • サービスに価値があることを公開する
  • 変わる勇気を持つ
  • 即時すべての価格を上げる
  • 購入時に追加サービスを提案する
  • 基本メニューを用意し、リスト価格を持つ
  • 雄弁に各プロジェクトの価値を明らかにする
  • 利益率の低いサービスや顧客を除く
  • 言語と販売スキルを高める
  • 利益率の高い顧客とサービスに注力する
  • 時間ではなく、価値に基づいて課金する

 

面白いのは、自分で「サービスに価値がある」と発表することが、その価値を上げることです。

職人肌の方も多いかもしれません。
でも、サービスはどうやって届けるかもセットでその価値が決まります。

提供する本人が「価値がある」と明言することは、不思議ですがその価値を上げるのです。

 

サービスx顧客、どの組み合わせに一番売りやすいか

既存の顧客vs新しい顧客、既存の製品・サービスvs新しい製品・サービス、で考えるとこのような分類ができます。

一番売りやすいのは、当然ながら「1」です。
すでにお付き合いがあるところに、これまで提供したことがあるものを販売することですね。

次にやりやすいのは、既存の顧客に新しい製品・サービスを販売することです。
顧客数を広げる前に、別のサービスを買ってもらえないかを考えるとよいという発想ができます。

3番めは、新しい顧客向けに既存の製品・サービスを売ることです。
今までのノウハウがありますから、技術としてやれなくもないというところでしょう。
新しい顧客だと、確認事項や相性もあるでしょう。

一番やりにくいのは、新しい顧客向けに新しい製品・サービスを売ることです。
当然至極ですね。

さて、あなたはどの顧客にどの組み合わせの製品を販売していますか?
意識的に分けているでしょうか。

気にすると売りやすさがはっきりして、面白いです。

 

顧客が会計事務所を変える場面は2つだけ

顧客が会計事務所を変える場面は2つと明言しています。

  1. 受けているサービスが足りない
  2. 新しいサービスがほしい

1は、今までのサービスに不満があるということです。
連絡しても返ってこない、横柄だというコミュニケーションの問題などもその一因です。

サービスに不満はないけれども、受けたいと考えているサービスがない場合も新しい会計事務所に向かう要因です。

新規を獲得したいのであれば、他の事務所が提供していないサービスを提供することが必要といえます。

 

時は金なりではない

時は金なりではない。

いくらでも聞く言葉ですし、正しいと考えることが多いでしょうが、疑うこともできます。

だって、「時間」は貸借対照表に載ってないですもんね。

それを使った結果としては出てくるとしても、「時間」それ自体は金ではないということです。

 

結果に注力してサービスを提供

サービスの提供価値が低いのは、自分の活動をベースに見ているからとしています。
例えば、

  • 分析
  • アドバイス
  • 予算
  • 節税計画
  • ミーティング
  • 査定
  • コンサルティング
  • 仕組みづくり
  • 時間

は、こちらが提供したサービスの内容です。

これに対し、

  • 利益を得た
  • 成長をした
  • キャッシュフローを改善した
  • 成功した

などなどへ注目すれば、相手に対して与えられた結果の注目した内容といえます。

ちょっとした差ですが大切な見方かなと。

 

チーム化の手伝いをする

チーム化のお手伝いをすることが、一つの価値提供になります。

変えられやすいのは、「コストと判断される場合」です。
逆に、「利益の一部を判断される場合」は変えられにくいです。

ビジネスのチームをつくるというのは、未来に向かうビジネスのお手伝いをすること。
変えられにくいサービス範囲でしょう。

チームも人の量を多くするというよりは、相談業務の本質的なお役立ちともいえます。

 

まとめとして

原典は読みにくくはないのですが、めちゃめちゃ読みやすいですよというものでもない感じです。
ただ、気になったところがあればチェックしてもいいでしょう。

なにかの参考になればうれしいです。

 

【編集後記】
とある基本書を読み返して、「そうそう」と納得できる感じがありました。
習得したことのいい体感です。

【運動記録】
ストレッチ○ 筋トレ○

【子育て日記(4歳・0歳)】
下の子は、かなりつかまり立ちできるようになってきました。
なので、気が向いたところに行って、立って家具に負荷をかけて遊んでいます。

と見ていたら、家具を自分に倒しそうになっていたり。
疲れると急に座ったり。

まあ、こんなものでしょうか。
安全確保だけ気をつけねば。。