社会人大学院にコロナで学生を通わせられない大学の対応を観て感じること

窓口の縮小営業について

各分野、各部門で日々変化への対応に追われており、社会人大学も同様です。

社会人学生から学ぶ気力が起きないという話も聞きます。

教員においても、自分も大変なときに学問にどこまで目を向けていられるのか難しさがあります。
一般教養であれば多くの学生と触れるし、ものも共有しますので、感染リスクへの不安も大きいでしょう。

決定を留保しながらもできる限り早く今後の方針が決まってくれるといいです。
社会人学生の一例として、コロナウィルス蔓延の際に在籍して感じるところをまとめてみます。

窓口の縮小営業について

もくじ

授業を待っている身としてのもどかしさなど

もどかしさ

今後の授業の予定が決まらないところは、もどかしいところです。

学問を修めて次に進みたいと考える上ではスタートダッシュができずに腰砕けになっています。
それでも、仕事や生活へ支障が出ている方を考えると、こんなもんで済んでいるともいえます。

授業はオンラインで行う可能性がどの大学も高そうです。

オンライン環境の整備をしておこう

オンライン授業になったときに、家で授業を受けるかもしれません。
大学からは通信機器や通信環境の話を聞かれることがありますが、家での受講環境はあまり話題になっていないようです。

家族がいると授業を集中して受けるのが難しいことがあります。

また、大学の方が近い方は家に帰ると授業の時間に間に合わない可能性もあります。
さりとて、不特定が出入りするどこかのカフェで受講するわけにもいきません。

かなりの確率でオンラインで受講すると仮定して、帰宅時間を計算したり家の環境を整えておかないといけませんね。

 

大学での交流をどう考えるのか

大学に通ってもらうリスクは消えませんし、今年の入学の方はほとんど大学に通わずに修了してしまうのではないでしょうか。
無用に飲み会とかはなくてもいいかもしれませんが、授業で会うことも減って少し交流が希薄化する可能性があります。

 

大学に通えるようになるということは感染リスクがほとんどないと感じることが前提でしょう。

ワクチンができるまでに仮に1年、そのワクチンを量産するために1年かかると想定すれば、2年以上は大学に通って人に会えません。

今のところ授業をどうするかばかりが話題になっています。
大学のオンライン交流会のような話はあまり聞こえません。
本体の話が優先されているので、そういった交流会は学生が有志で行うと実施できるかもしれませんが大学に求めるのは難しそうかなと感じます。

巨大・事務レベルの統率・教授の意思決定で現場は大変

さて、大学は大きな組織体でなにかの動きを取るのが大変そうです。
意思決定をされている方々の苦労をなんとなく感じるので、心折れずにがんばってほしいと陰ながらエールを送りたいです。

未知の話に対応するために時間がかかっていることについて、少し感じることがあっても不満というまではありません。

オンラインでの習得レベルへの議論

オンラインでどこまで習得してもらえるかの議論もあります。

こればかりはやってみないとわかりませんし、オンラインで行ったから習得レベルが下がるとはいえません。
しかし、やり方を工夫しなければ良い授業になりませんし、課題を提出する学生側も今までの提出方法では見栄えがしない可能性があります。

また、受講生のITへの慣れの度合いが様々であり、この点も選定に時間がかかる理由になっています。

事務方の作業量

大学の事務方で特に大変なのは、授業の組み換えかなと。
消毒や感染防止対策は、レベルの違いはあれど施設でもあることですからここでは数えません。

夏休みまで時期をずれこませるとしても教員との時間調整が必要です。

学会などは、延期やオンラインになることを考えればそこまで問題ではないかもしれませんが、8月くらいの行事が「延期決定」と出るまで時間がかかっているものもあるので、スケジュール調整は一苦労です。

講師の方とのスケジュール調整は、またまた悩ましいです。

国公立の大学では政府意向が出てすぐに出勤の調整で出勤がままならないでしょうし、いつもの意思決定の仕方で全員に説明するとなると出勤がばらばらではものごとを決めにくいですね。

教員の意識統一

教員の意識統一も難しいでしょう。

オンラインに慣れている方もいればそうでない方もいるし、通信で授業を行っている人は少数派と考えられます。

政府への批判と同じように、早くても遅くても批判が出てもめるのではないかと推測します。
立場や利害が一枚ではないから。

集まることも困難でしょうから、意識統一は難しいと感じます。
表には出てきませんが、教員での話し合いで白熱した議論があったのかなと。

まとめとして

判断は早くほしいのですが、千人単位の組織ではなかなかものごとを決めにくいことがわかります。

また、慣れている人が考えた一番良い方法が、実行に足る方法なのかは吟味が必要です。
次に取り上げます。

実行の遅さはあっても、最適解が実行すべき解なのか

決定の遅さや方法の選び方への批判は聞こえますが、一番良い答えと一番良い選択肢は別のものです。

組織においては、良いとわかっていても導入ができないことがままあります。

現場の立案担当としては、実行を伴ってこそよい計画だと考えます。

最速の時間で収まらなくても、それぞれの大学組織に合う方法を着実に決めるように努力してがんばってほしいところです。

 

ソフトウェアへの批判と受講生

受講生側のレベルも一枚岩ではありませんね。

ZOOMを使うことへの批判をよく聞きます。
別に、なんのソフトを使ってもいいのですが、ZOOMが2020年3月1日に教育関連に有償版を無償提供し始めたことで有名になっていると理解しています。

幼稚園から高校までの教育機関の時間制限解除申請に関するFAQ(よくある質問)

セキュアにしたければ、VPNをそれぞれの受講生と学校でつなげばいい。
しかし、費用がかかります。そこまではできません。

費用も考えずにセキュリティを云々言ってもしょうがないです。

メールだって当たり前に使っていますが、100%のセキュリティなんでしょうか。
二段階承認があるSNSだって乗っ取りがあります。

大学で最先端な授業であれば、セキュリティを気にするかもしれませんが、一般教養や専門分野への入門がもれても大したことはないのではないでしょうか。

もちろん、政府関連が使用するのは危険とはわかります。
ZOOMを台湾が使わない、シンガポールが使わない、インドが使わない、それは良い判断です。

しかし、一般レベルとはちょっと違います。

アメリカで教育関連でも禁止されたのはZOOMのセキュリティキーが中国を経由して発行されたからです。
それも、有料ユーザーにおいては既に改善がされています。

Googleからの批判も、Googleハングアウトという同様の商品の商売敵からの批判ですから、単純に理解するところではないです。

私としては、手放しでZOOMがいいと感じませんし、SkypeでもGoogleハングアウトでもMicrosoft Teamsでも、費用とセキュリティと利便性がその組織に合えば十分と理解しています。
上手に選定をしたいものです。

 

ただ、ニュースで言ってるし「なんとなく嫌」と判断するのは、社会人大学院生としての探求態度から大きく外れます。

どの点が問題かは、東大から出ているZOOMのセキュリティ対応の分析が参考になるでしょう。

https://apps.adm.s.u-tokyo.ac.jp/WEB_info/p/pub/5756/Zoom.pdf%20

遠隔教育研究を参考に

オンライン授業へ変わることについて、今後の研究は必要でしょう。

勤怠管理ができなくてもとりあえず在宅勤務化したように、今年の大学の授業の似たような状態になる可能性があります。

順次、習得と評価について授業をブラッシュアップすることは、コロナ対策で方法を決める以上に教員にとって悩ましい問題になるかなと。

こちらは参考までに。

遠隔教育活用ガイドブック

高等学校における遠隔教育の在り方について (報告)

遠隔教育について(第5回投資等 WG 会合を踏まえた検討)

 

【編集後記】
こんな時期ですが遠く離れた友人が結婚したというニュースを耳にしました。
関わりはもうないのですが、遠くから「おめでとう」と祝福しておきます。

【運動記録】
ジョギング○ ストレッチ○ 筋トレ○ サプリ○

【一日一新】
新しいプリンタ設定

【子育て日記(2歳)】
不意に「おとうさん、だいすき♪」と言ってくれました。
子どもと関わっていて、こんな時期でも楽しくできることはたくさんあるなと再認識しています。

どれくらい将来まで、そう言ってくれるかわかりませんので、頭のメモリーのどこかに入れておきます。

もくじ