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税法論文の課題発見、リーガル・マインド養成の『紛争予防税法学』

税法論文の課題発見や税理士のリーガルマインドと
言われると、難しさを感じることもあるでしょう。

ヒントになる本として、
『税理士のための租税法講座 紛争予防税法学』が
ありますので、ご紹介をいたします。

 

よくある入門書よりも、税理士向けに書かれており、
問題意識を多く持って事例や論点に当たれます。

著者の増田英敏教授が租税法の研究者を
目指すきっかけから書いてくれています。

紛争予防税法学 38ページ

……きっかけは、叔父の会社への税務調査にあった。

当時、大学院生であった筆者は、調査の現場を目の当たりにして、ずいぶん強圧的な調査が行われているという印象を強く持った。

……調査官に対する税理士の姿勢があまりにも迎合的で頼りなく思え、調査官に対するよりもむしろ税理士に対して若い当時の私は憤りを覚えた。

税務調査のやり方だけではなく、それを受ける
税理士に対しても考えるところが研究のきっかけに
あったことを書いてらっしゃいます。

税法の研究テーマを迷っている方や
リーガルマインドを深めたい税理士の方に
合った著作です。

tax law book

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リーガルマインドの必要性について

本著はリーガル・マインドの必要性から説いてくれています。

紛争予防税法学 2ページ

「物事を法的に道筋を立てて考え的確に判断する能力を養い、法的な物の考え方、いわゆるリーガル・マインド(Leagal Mind)を身につけること」が、税理が租税法を学ぶ目的である。

税務調査における調査官は、
「強大な組織を背景とする課税当局側」の人であり、
納税者や税理士が活路を見出すには、
議論を法の支配のもとにおいて
進めることが有用である。[1]紛争予防税法学 7ページ

だからこそ、税理士が法律の専門家であるべしとの
話に至ります。

税務調査に係る手続きの話などを
説いてくれていますので、研究において
手続法や調査についての問題意識の醸成に
つなげることができる内容です。

□サービスメニュー

 

紛争予防税法学の構造

「学」として紹介するからには、
構造があります。

「幸福学」と「幸福論」。学としては体系的ではないが幸せを求める気持ちを応援している

紛争予防税法学は

  • 理念
  • 理論
  • スキル(技術)

が三位一体として構成されていると
説明がされます[2]紛争予防税法学 14ページ

これに合わせて、不正行為を発見した場合の
税理士の行為として「税理士法41条の3」や
「税理士法36条」、「民法651条」の紹介をしてくれます。

税理士法41条の3 (助言義務)

税理士は、税理士業務を行うに当たつて、委嘱者が不正に国税若しくは地方税の賦課若しくは徴収を免れている事実、不正に国税若しくは地方税の還付を受けている事実又は国税若しくは地方税の課税標準等の計算の基礎となるべき事実の全部若しくは一部を隠ぺいし、若しくは仮装している事実があることを知つたときは、直ちに、その是正をするよう助言しなければならない

 

税理士法36条 (脱税相談等の禁止)

税理士は、不正に国税若しくは地方税の賦課若しくは徴収を免れ、又は不正に国税若しくは地方税の還付を受けることにつき、指示をし、相談に応じ、その他これらに類似する行為をしてはならない。

 

民法651条 (委任の解除)
委任は、各当事者がいつでもその解除をすることができる。

2 当事者の一方が相手方に不利な時期に委任の解除をしたときは、その当事者の一方は、相手方の損害を賠償しなければならない。ただし、やむを得ない事由があったときは、この限りでない。
民法651条を適用する場合には、
のちのちやむを得ない事由であることを
証明できるように書面を残しておく方が
よいでしょうが。。
「租税正義」という概念を持って以上の解任について
それらの理由として説明してくれます。

ジョン・ロールズの正義論にも係るのは
面白い論点ですね。

 

税務調査の対応

第3章では、「税理士と税務調査」という論点で
説明が進みます。

税務調査をめぐる納税者と課税庁との紛争は

  1. 調査手続きの不備
  2. 租税法の解釈・適用の見解不一致

の2つで起こることと類型されます。

 

調査の目的は

  1. 課税処分のため
  2. 滞納処分のため
  3. 犯則事件のため

の3つに分類されます。

脱税とされると犯則行為でしょうが、
よく論点として出てくるのは
節税と租税回避の境界線としています。[3]紛争予防税法学 99ページ

行為の程度は違えど、そもそも納税者には
税額を低く抑えたいという意図が働くのが
当然ですよね。

節税と租税回避の差異を課税庁側に恣意的に
判断されてしまうと、不要な修正を是認することに
なってしまいます。

だからこそ、
「税理士がリーガル・マインドを持って対応する必要がある」
とつながります。

租税実体法や租税手続法との関係、
譲渡所得課税、必要経費の範囲、法人税法22条、
法人税法22条の2、同法の4、交際費と通達など
研究思考になるためのとっつきやすい論点も
たくさん入っています。

気になった方はぜひ、確認してみてください。

【編集後記】
初めて、ロードバイク専門のお店に。
といっても、子どもの自転車を選び立ち寄った感じです。

【運動記録】
ジョギング○ ストレッチ○ 筋トレ○ サプリ○

【子育て日記(3歳)】
たまたま見せた自転車をぱっと気に入ったようです。

フォルムもきれいなので、気にいるのもわかるなと。

もう少し検討したら、これに決まりそうです。

租税法入門
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