大家である金子先生の租税法の本を
読もう話が上がりますが、
論文集も読んでいくと視野が広がります。

second

論文集4冊

金子先生の租税法を読んでいるなら、
同じく論文集として出版されている
3冊について、次の段階で触れておきましょう。

それは、『租税法の基本問題』、『租税法の発展』、
租税法と市場』、『租税法と民法』の4冊です。
(リンク先は目次です)

目次を読んで気になるものを手にしてみましょう。

 

最新の論文に触れよう

修士論文として論文の案を考えるなら、
その素となるようなネタだけでなく
論文の雰囲気も味わっておくと発想力を養えます。

ご存知の通り租税法は毎年変わります。

ご紹介した論文の中で、
今読むと新鮮味を感じにくいものがあります。
それは、すでに税制改正に盛り込まれて
ここ5年やら10年のうちに税金に携わった人にとって
実務などで当たり前になってしまっているからです。

その意味では、新しい論文に触れることが
よいでしょう。

例えば、租税法をやっていればいくらでも
出てくる借用概念。判例上、「住所」などの話で
議論に上がっているものを近年目にしているでしょう。

概論書を読み切った段階で少し調べれば、
統一説・独立説・目的適合説が出てきます。

上記紹介した中の『租税法と民法』の中には
吉村典久教授が、純粋借用概念批判をしている論文があります。

吉村典久「イェーリングは21世紀日本の租税法を救うことができるか?ー純粋借用概念論批判」『租税法と民法』161頁(有斐閣、2018)。

……租税法規の単語を個別的に切り出し、その単語が含まれている租税法規の関連を無視してその単語の意義を、単なる私法上の用語との比較において決定しようとする借用概念論は、……文字と論理の操作によって当該法概念の唯一の正しい意味を明らかにする方法論上の罠に陥っている

として、また、

吉村・前掲書163頁。
……借用概念が極めてファジーな概念となり、雑多な単語が借用概念とされる

吉村・前掲書165頁。
……借用概念の解釈を私法に丸投げすることによって、結果的に課税要件の一部を私法に委ねることになるため課税要件法定主義の点で問題が生じる。

など、基本書の概念の次の話として、
比較的新しい論文がまとめられています。

 

一例として借用概念を選びましたが、
紹介した他の本・著者のどの論文も
面白いものが多いので、
ご自身の興味のある範囲と照らし合わせて
考える種にちょうどいいです。

法学の複合領域は気合いを入れて選ぼう

法学の複合領域についての知見を増やすと
論文の可能性が広がります。

しかし、同時に他法令というのは法律の目的が
異なるために、ある法令が他法令の枠内で
必ずしも整合的でないことが頻出します。

租税法は、他の法令と接する面がたくさんあり、
こういった複合領域に惹かれる場合もあるでしょう。

決して否定をするものではありませんが、
来年度などに論文を書いていく方でそういった
分野を選ぶ場合、気合いを入れて取り組みましょう。

法令の整合性がぶつかることもあれば、
何に向かって書いているかわかりにくくなることが
出てくるからです。

そういった悩みは、論文の方向性を決めたあとですが。。

というわけで、概論書を読み終えた方は、
(最新の)論文について読み進めてみましょう。

【編集後記】
新しいカフェに行ってみたのですが、
事前の予約が必要ということで、断念しました。
次の機会があれば、再チャレンジしようかなと。

【運動記録】
ジョギング○ ストレッチ○ 筋トレ○ サプリ○

【子育て日記(3歳・0歳)】
一緒に下の子の面倒を見た後
「よろこんでるみたい〜!」と長男が。

子ども同士の方が、感情がわかることもあるのかなと感じ
「今なんて言ってるの?」と聞いてみてます。
子どものうちにある第六感を調べたいです。