「採用する」「辞める」を組織ノウハウの蓄積機会にする

一人事務所を大阪で営む税理士のブログ | 「採用する」「辞める」を組織ノウハウの蓄積機会にする

誰かが退職することはさみしい場合もあります。

でも、だいたい12年くらいが勤続年数の平均といわれます。
組織から誰かが辞めることは、避けては通れないことです。

そして、次の方がその穴を埋めるときに
また最初から教える必要が出てきます。

中途採用であってもその組織特有のやり方があるからです。

辞めたり、次の方の教育をしたりというのは
手間に見えるかもしれません。

でも、こういうときこそ組織の中に
ノウハウをため込むよい機会です。

引継書の作成、教育方針の見直しを
意識して新陳代謝の機会に向き合いましょう。

 

一人事務所を大阪で営む税理士のブログ | 「採用する」「辞める」を組織ノウハウの蓄積機会にする

*立った蒲田くん

 

もくじ

辞めるときには、引継書を共有する

辞めるとき、必ず引継書を作成するようにしましょう。

Bさんが辞める際に、すでにAさんがつくったマニュアルがあっても、
そのマニュアルを包括する形で引継書を作成します。

目的として

  1. Aさんの目線以外に、Bさんの目線からもマニュアルを出してもらう
  2. 最新で対応している案件の情報を得る
  3. 現在の取引先の連絡先の一覧を得る

などです。

営業担当が辞める、技術担当が辞める、事務担当が辞めるなどで
内容の比率は変わります。

営業担当や技術担当の場合、現在持っている
プロジェクトを反映する形で、
上記2の案件の情報が充実してくるかもしれません。

事務系であれば、日常業務を行っている上での
マニュアルの内容が充実してくるかもしれません。

人によってマニュアルの書き方には濃淡があります。
できる人とあまりできていない人もいます。

辞めるときに嫌な顔を見せても
結局辞めるのです。

日常のしごとの見直しの機会を得たと考えて
持っているノウハウを出してもらう機会にしましょう。

 

辞めた人のノウハウと採用後の教育を比較する

辞めたときに採用担当や教育担当は
次の採用の見直し、教育の見直しにつなげるように
分析をしましょう。

採用担当の場合、その人の良し悪しだけでなく
社内とのかかわり方の問題も分析するとなおいいです。

可能であれば退職者に対してインタビューをして
次の採用につなげましょう。

退職前面談(エグジットインタビュー)のマニュアル

また、退職者に対して実施してきた教育を見直すいい機会でもあります。

教育フローを考えるときには、

「こういう技術も必要じゃないか」
「こういう場面も練習が必要じゃないか」

といった想像でスケジュールを考えていきます。

でも、それはあくまで想像です。

退職した方のできていないところを分析し、
これまでの教育が足りていたかどうかを考えましょう。

顧客との対応がよくなかった場合には、
そういった基礎のトレーニングを初期に入れる
検討に至ります。

逆に使わなかったり余分だったりするトレーニングがあれば
削ることも検討します。

辞める人のパーソナリティに関連して
次の方に必要な教育かどうかの判断が分かれることも
あるでしょう。

でも、実際に教育して、学んで、
現場で困った経験というのはとても貴重です。

日々の経験なので、
そのまま通り過ぎてしまうように感じますが、
日々の蓄積こそが、組織の教育ノウハウを高めます。

 

地味な見直しが効果を出す

退職した人に丁寧にノウハウを出してもらうことや、
これまで行った教育が適切だったかを見直すことは
とても地味です。

また、退職をする時点では組織がとても忙しくなります。

すぐに次の働き手が見つからない場合には
教育に移る前に、日常業務をこなす必要があります。
採用業務を実施する必要もあるかもしれません。

地味な見直しの前に
目の前に山積したしごとをこなさないといけない
状況が目に浮かびます。

こういった緊急なことに対応しているうちに
新鮮味があった「退職者から得られるノウハウや教育改善」が
色あせてきます。

情報も使わなければ何の役にも立ちません。

採用に活かす、教育に活かすといった目線を
できる限り持って、次へ活かしていきましょう。

採用や教育だけでなく、
組織の中のしごとの共有ということにも使えます。

他の人がしているしごとを知らない場合もあるでしょう。
引き継ぎでは、どんなしごとをしているかを
共有していく機会が得らます。

近くの人が何をしているかを知るだけでも変わります。

また、意外と社内で埋もれてしまっているノウハウを
別の人が持っていることもあり、
そのノウハウを引継ぎを受ける人のノウハウと
結びつけられる場合があります。

退職が発生すると「めんどくさい」ととらえがちですが、
何かしらを見直す強制的な機会でもあります。

退職に向き合った人、これから採用や教育を
考える必要がある人は、一般的にめんどくさいこの機会を
上手に活かして組織のちから高めていきましょう。

 

【編集後記】
とある面接。
お互いちゃんと気持ちを理解できるよう、
リラックスした雰囲気をこころがけます。

【運動記録】
ストレッチ○ 筋トレ○

【子育て日記(4歳・0歳)】
なぜか盛り上がって3人で対決ごっこをしました。
空手の型みたいな遊びになったので、
機会があったらさせてみようかなと。

もくじ