相続をみすえるデジタル遺産管理のためのパスワードマネージャー

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遺産を渡すときに困るのは、デジタル資産の管理です。パスワードをこまめに記録しておくといいのですが、そういったマメな人ばかりではありません。めんどくさいなと考えるときには、引き渡しも考えてソフトウェアに頼るのも一つの手です。

もくじ

デジタル遺産の重要性

デジタル遺産の定義と種類

デジタル遺産とは、オンラインで所有する情報や資産のことを指します。主な種類には、電子メールアカウント、ソーシャルメディアアカウント、オンラインストレージ、デジタルファイルが含まれます。デジタル遺産の管理は大切な課題です。

銀行預金もオンラインで移す時代です。確認もメールアドレスにアクセスできないと続けられません。iPhoneなどでパスワードを間違い過ぎるとロックがかかります。デジタル遺産も含めて相続時には引き継ぎをできるようにするべきでしょう。

デジタル遺産の管理方法

平常時のアクセス管理と、引き継ぎ時のアクセス管理の両方が必要です。

家の鍵を考えてみましょう。泥棒が入ってこれないように鍵は破られにくいものにしたいです。また、2つ鍵にすると、泥棒が破る時間を気にして次の場所へ行ってくれるということが言われます。

デジタルの鍵も同様に、そこそこしっかりしたパスワードが必要です。これは、最低限使い回しをしないことが挙げられます。スマホゲームのパスワードと銀行のパスワードを同じにしている場合を考えてみます。仮に銀行のセキュリティがしっかりしていてもスマホゲームの方を破られてしまったら使い回しでクロックされます。

銀行であれば、2段階認証が多いはずです。それ以外も二段階認証にしていますか?使いまわし、かつ、単純認証だとすぐに破られます。

それと、パスワードが厳格すぎると、家族への引き継ぎで困ります。他人は入ってこれないようにしたいですが、家族へ引き継ぎが難しいのも困ります。

これらを考えるとなおさら、パスワード管理がめんどくさくなります。

パスワードマネージャーの活用

パスワード管理がめんどくさい場合は、パスワードマネージャーを使いましょう。ブラウザでもダメではないのですが、できたらそれ専用に。

パスワードマネージャーは、複雑なパスワードを作成し、重要なアカウント情報を安全に保存するために使用されます。自動入力機能と複数デバイスの同期や管理ができます。

私の場合はpCloudPassを使っています。

パスワードマネージャーの基本機能

パスワードマネージャーは、複雑なパスワードの作成、保存、自動入力を行うことができます。マスターキーと呼ばれる一つのパスワードを覚えておけば、後はパスワードマネージャーがパスワードを入力してくれます。

また、自動入力機能を備えています。ユーザーは1回のクリックでパスワードを自動的に入力できます。複数のデバイス間でパスワードを同期することができるので便利です。

定期的にパスワード変更しても、すぐに更新可能ですね。

パスワード強度と安全性の確保

パスワードの使いまわしもしなくていいです。勝手に記号(!”#$%&'()のようなもの)を含んだ文字列でパスワードを作ってくれます。

複雑さは好みでいいです。せっかくパスワードマネージャーを使うなら、最高位の複雑さでいいですが。最低でも使い回しがないことが必要ですね。

複数デバイス

パスワードマネージャーでいいところは、携帯電話などにも使えることです。パソコンだけで使うのではなく、タブレットやスマートフォンでも使いたいときに使えます。

セキュリティ設定と暗号化技術

ブラウザのパスワード保存は、マルウェアの影響を受けやすいです。比較すれば、パスワードマネージャーのセキュリティは高いです。「軍用レベルのAES 256ビット暗号化アルゴリズム」などのレベルが多いです。

万一のためのバックアップが不要とまでは言いませんが、パスワードマネージャーは便利に使えます。気になるのは、ソフト側での漏洩、サービス終了、料金といったところでしょう。

デジタル遺産の受け継ぎに便利

デジタル遺産の管理を引き継ぐ場合、パスワードマネージャーの利点が活かせます。というのも、マスターキーを一つ渡すと、家族にパスワードとアカウントを共有できるからです。

また、pCloud Passを例にすると、必要なサービスだけパスワードを共有する機能もあります。メモなどで、デジタル遺産の処理方法も明記しておくこともできます。消してほしいSNSや残してほしいものなどを書くことも可能です。

重要なパスワード管理のベストプラクティスの一つは、定期的なパスワード変更と管理です。使用しているすべてのアカウントのパスワードを定期的に変更することで、セキュリティを向上させることができます。また、一度に複数のアカウントで同じパスワードを使用しないようにすることも重要です。パスワードマネージャーを使用することで、簡単かつ効果的にパスワードを変更および管理することができます。これにより、デジタル遺産を守るためのセキュリティレベルが向上します。

まとめとして

パスワード管理は、手元の暗記や時間省略を考えることが多いです。しかし、相続時のデジタル遺産を中心とした引き継ぎを意識すると、利便性を再認識できます。

エンディングノートを使う際のオプションとして取り入れてみるのもいいでしょう。


【編集後記】
手元の仕事の完了を急いでいます。

【運動記録】
ストレッチ○ ジム○

【子育て日記(息子6歳9ヶ月、息子3歳2ヶ月)】
入学前の英語の本を一緒に進めています。runをやってranをやるような構成で、普段の動きからイメージしやすい言語から選んでいるのでしょう。昔の中学英語の流れと違うのですが、言語習得という意味ではこの構成の方がいい気がします。日本語内での使い分けがしっかりできているかから、確認する機会にもできますし。

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