税法論文の作成がイヤになったM2が読む「あるある事項」

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これから大学院の2年目の方は、修士論文の作成が本格化していきます。4月ですでに発表をするように言われている人もいるでしょう。夏くらいには中間発表があるはず。そしてこれから、論文作成イヤイヤ期が少しずつ始まってきます。そういうときによく言われることを知っておくだけで気構えができるはず。ということで、今回は、税法論文の作成がイヤになったときに読む「あるある事項」をまとめてみました。

読んで気楽になってください。

もくじ

新規性がない

「新規性がない」は、これからずっと言われる言葉です。新規性がありそうだと、最初からお墨付きをもらえそうな人も10人に1人もいません。また、いたとしてもその後で、ダメ出しされることがあります。

新規性は1年間これからずっと追い求めていくところです。積み上げて積み上げてその先にやっと新規性が出てくるものです。最初から新規性がなくてもそのうちがんばった後に出てくるという場合もあるので、気にしてはいけません。この辺りは感覚的なものでもあるのですが、最終的には修士論文としてはOKなレベルで仕上がってくるものです。

なお、なめすぎも気をつけましょう。というのも、修了できても税法免除が通らないレベルの場合が存在します。また、教授陣もそういう人を出したくないと考えます。これは当然ですよね。自分が1年以上向き合う学生のレベルが低い場合は、教育者としてのプライドにもかかわるので。求め続ける姿勢は大切です。

ということで、新規性は求め続けましょう。ただし、最初から気にしすぎないようにしましょう。

目次がすでにダメ

中間発表などでよくあるのが、目次のダメ出しです。目次の時点でもうすでにダメなのです。これはかなりショックです。

しかし、教授陣の言っていることも的を射ています。目次を見ただけでその論文がまとまっている、いいものかどうかが分かります。これは、訓練を受けている人らから見ると当然のことなのです。本文を書く以上に目次を気にしましょう。

しかしながら、それほど悩まずに書きましょうというのがアドバイスです。目次の書き直しは、幾度となく行いました。人によるかもしれませんが、私の場合は、目次を都度都度書き直しました。これは重きを置く場所によって、順番も分量も変わってくるからです。

ダメ出しされるものだということで素直に受けてください。ゼミなどを見ている感覚では、50%程度の人は、目次のダメ出しを受けています。

論点がズレいてる

学ぶと書きたくなります。その分、論点がズレているという指摘をもらうことがあります。目的以外の部分に論点が行き過ぎてしてきされることがよくあります。

Aということを調べていくと、Bということも気になってきます。例えば、GAARを調べていたとして、どうしても諸外国の事情を参照してくる場合、これを書きます。しかし、国内法を論じている場合には、諸外国の比較の分量や論じる方向性を確実に気にするべきです。諸外国の情報を網羅することは論文にはなりません。英国と比較するとしても、その前提にある制度をある程度の簡潔に述べた上で話しを進めなければなにを求めている分からなくなってしまいます。

書きたくなりますが、論点がズレるような書き方に気をつけましょう。

レポートの域を出ない

書いている内容がレポートの域を出ない、という指摘もあるあるです。

これを言われるとちょっとショックですよね。しかも、レポートがうまい人でこれを言われている人も出てくるので、プライドが傷つきます。普段の授業で優秀なのにも関わらず、論文を書き始めるとぜんぜんだと指摘されるのです。

情報収集や羅列がうまい人に多いような気がします。言いたいことを普段隠しているのかもしれません。そんな場合に気をつけましょう。論文は、客観的ながらも最終的には自分が言いたいことを論理的に説明するものです。教科書に載っているものを超えて、なにか新しいことを言えるようにがんばりましょう。

レポートと言われるとしても、磨き上げればうまくいく場合も多いです。言われた指摘にへこたれずに続けましょう。

法学はうるさい

もし、他学部の学友がいる場合、法学論文とその他の論文との差に悩むかもしれません。しかし、覚えておいてほしいのは、法学論文はとてつもなくうるさいのです。

経営の分野であれば通るような内容であっても、法学部の教授陣は鬼のように通さないことがままあります。これは、法律の厳密性です。すでに出来上がった積み上げの上に、法律がしっかりと入ってくるので、前提の調査や厳密性はこの学問につきものだと理解しておきましょう。

なお、ニュースなどで、政治家やコメンテーターが思いつきで税法に言及することがあるでしょうが、税法を大学院で行うと、学部生レベルだということを峻別できるようになります。それまでの過程と考え、法学のうるささに慣れましょう。

まとめとして

税法論文を書いて、これからM2を過ごす大学院生の方に対して、論文でよく言われる指摘事項をまとめてみました。言われるとかなり凹みます。しかし、それに負けずに、粛々と努力して論文を完成させてください。これから1年間長いですが、がんばりましょう。

なお、これからの人向けにセミナーも行いますので、良かったらどうぞ。


【編集後記】
鬼滅で、刀鍛冶の里編が開始しましたね。すでにマンガで読んでいるので、私個人は、あまり惹かれません。そんな人もいる一方で、遊郭編も刀鍛冶の里編も小学生で盛り上がりが欠けてコンテンツ消費の速さを嘆く声もありました。しかし、今は一気観の人もいます。好きな時間に見るので昔ほど盛り上がりがないように見えるというのが実態でしょう。プライムビデオでは、しっかり一番でしたし。

【運動記録】
ストレッチ○

【子育て日記(5歳・2歳)】
プログラミングが少し気になっているみたいでした。一足飛びはさせないつもりですが、とりあえるラズベリー・パイを調べようかなと。

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